読むことに特化

会話には必要性も興味もないけれど、読書好きでペーパーバックなどを楽しみたいという人のための学習プランです。


@ 英語を直接受け入れる体質作り

英文読書を楽しむためには返り読みの習慣から脱して、英語を、英語の語順のままに理解する体質を作る必要が
あります。
 このために威力を発揮するのはやはり音読です。読みに限定するのであれば、リピーティングと
シャドーイングを含む音読パッケージではなく、純粋な音読でいいでしょう。ただ、英語の基本は音ですから、
発音をあまり無視すると体質改善もうまくいきません。
 ひどいカタカナ・ローマ字読みなどの癖がある人は、
発音の本を通読し、音読の最初のテキストは音声素材つきのものを使って、最低限の基本を身につけてください。
 最初は中学英語のテキスト音読から始めましょう。 少なくとも最初は手堅くモデルの音声を聴いてから
音読に入りましょう。 反復回数、サイクル回数にはあまり拘らなくても結構です。 英文の文構造・意味を
理解しながら、内容が自分のなかに沈む感覚が起こるまで1セクションを繰り返し音読します。 こうして、
自分にとって余裕のあるレベルの英文をくり返し音読していると、ある時点ですっと感覚が変わり、返り読みを
して日本語に変換しなくても、直接英文が頭に落ちてくるようになります。 これが、直読直解への体質変化です。
 中学英語のテキストが終わったら、自分の読解力の範囲内で英文のレベルを上げ音読を続けます。 体質
変化はすんでいるので、サイクル回しはしないで好きなものを1セッションだけ、適切と感じられる回数を音読
すればいいです。

A プレ多読とボキャビル

直読直解の体質ができたら、次はそれを速読体質へと変化させます。 まだ語彙が足りないので一般のペーパー
バックを読むのは厳しいでしょうから、しばらく語彙制限本でプレ多読です。 「英語トレーニング法」の速読の
項を参考にしてください。 もともと読書好きで、トレーニングの数も絞ってありますから、数ケ月で5,60冊は
読破できるでしょう。
 並行して一般のペーパーバックを読む準備としてボキャビルを行います。 「英語トレーニング法」のボキャビルの
項を参考にしてください。 このケースの人に強くお勧めするのは、自分が読んだ本から単語を抽出して
ボキャリストをつくることです。
 すこし早めにペーパーバックの読みに取り掛かるのですが、当然ながらわからない単語だらけだし、文法も
手ごわいでしょう。 このとき翻訳本を横において読み解きをおこなえば精読トレーニングになるので、読解能力は
急速にあがり、徐々に問題は語彙の数に絞られていきます。 ボキャビルリストを作ることは手間暇が掛かりますが
多読を唯一の目的とする人はこの作業を厭うべきではありません。 生きた語彙が身につくなど結局は大いに
報われる作業です。 市販の単語集は自ら単語を抽出する手間と時間を省いてくれて、とても便利ですが、
ネイティブ・スピーカーなら誰でも知っている日常のこまごまとした物象や口語表現などが語彙選択のふるいから
こぼれ落ちる傾向があります。
 そのため市販の単語集だけに頼ると、TOEICや英検などには対応できるけれど、小説などを読んでいて、
情景描写でイメージがつかめなかったり、くだけた会話や捻ったセリフがぴんとこないということがよく起こります。
自分でボキャビルリストを作るとこうした語彙をちゃんと拾い上げることができます。

B 後は読みだけ : 永遠の楽しみ

速読体質もでき、ボキャビルも一定のところまで来ると、いよいよ一般の本の多読へ乗り出します。 お疲れ様
でした。 後は好きなものを好きなように読みだけ。 学習でもトレーニングでもなく、純粋な楽しみです。
それも生あるかぎり永遠に続く楽しみです。 どうぞ、存分に楽しんでください。

A. 音読、または音読パッケージ と 直読・直解の英語体質作り
B. プレ多読 ( 語彙制限本を50〜60冊を読破 )と  ボキャビル ( 単語集を精読 → ボキャリストの作成 )
                                      
1万5千語くらいの語彙が目標
C. 好きなものを多読